現代では、永久機関やフリーエネルギーの実現は不可能であると一般的には考えられています。この根拠は熱力学の法則によって、実現不可能であることが証明されているという学説によるものです。熱力学の法則はその中に物理的な仕事(エネルギー=力×変位)の概念を含むものであり、このように仕事を定義するならば、永久機関は実現不可能であると述べられるものです。仕事を力×変位であると物理量として定義するということは、物理量を数理的に表現する上での一つの方法に違いありません。しかしながら、仕事=エネルギーということは、人為的に定義できるものではありません。エネルギーという概念は仕事という概念より、もっと広いもので、仕事は、エネルギーの一つの表現であり、概念的にはエネルギーに含まれるものです。したがって、仕事という概念を用いて、エネルギーが保存されるということを述べたところで、それはエネルギーのすべての要素に当てはまるものとはならないのです。
論理学的に考えれば、永久機関の実現は不可能であるということを証明することは決してできることではありません。それは、われわれが証明できることは既知のことに限られ、未知のことは証明することは決してできないという誰もが認める論理学的な思想によるものです。われわれ人類は、すべての自然法則を知っているわけではありません。したがって、永久機関の実現は不可能であるということが証明されたといった考えは、学説であって、真実ではありません。それは、論理学的に否定されるもので、誤解を招くようなこのような考えは、学説としても物理学から排除されるべきものです。実際、多くの純真な人々や十分な思考を行わず物事を手早く習得しようとする科学者たちは、「永久機関の実現など論理的にありえない」といった誤った認識を持っています。一旦物事をこのような形で解決したつもりになると、その後の発展など何一つ得られるものではありません。
「そのような問題は解決済みである」これが得られるすべての結論となります。
しかしながら、世の中には、直面している事実を受け入れ、十分な思考の元に、物事を判断しようとする真の科学者たる人々もたくさん存在しています。特に米国において、フリーエネルギーの実現へ向けた努力は真剣に行われています。
この導入部で述べられた結論は、「永久機関の実現は不可能であることは証明できない」ということで、このことは永久機関の実現は可能であるということを述べるものではありません。永久機関の実現は本当に不可能かも知れません。ただ、われわれは、今、それは可能かもしれないとも考えることができるようになったのです。
新たな一歩を踏み出す準備は整いました。これから述べようとすることは、勿論、永久機関の製造は可能であるということを証明しようとする試みです。これから説明することは、少し回り道をしているように感じられるかも知れませんが、それらはすべて必要なことです。まずは、エネルギーの基本概念である2つの物体の衝突について考えましょう。
2.1 物体を押すこと
2.2 絶対的な速度
2.3 見かけの力
2.4 力とエネルギー
2.5 保存力場
2.6 物体を加速させる方法
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